ひな祭りって、今ではもう当たり前になっている行事ですが、果たしていつの時代から始まった行事なのでしょうか。
最初のころのひな祭りは、今のひな祭りと、どこがどのように違うのでしょうか。
ひな祭りにはどんな歴史があるのか、そもそもの始まりは何なのか、雛人形に由来はあるのか……などということを、あなたは知っていますか?
また、豪華絢爛な雛人形には、どんな意味があるのでしょう。
雛人形のきらびやかな色あいにも何か意味があるような感じもしてきますよね。
普段はあまり気にしないことかもしれませんが、本記事ではひな祭りの由来や意味、歴史について、
詳しく説明していきたいと思います。
雛人形の意味と由来について
雛人形には大切な意味が込められています。
それは、女の子が将来、幸せな結婚ができますように、という願いになります。
女の子の健康や安全や美などといったものではなく、「結婚」という明確なテーマがあります。
そして雛人形を飾ることで、結婚式の場面を表現しているのです。
とっても豪華で幸せそうな結婚式の様子が、雛人形飾りのすべてに表れているのですね。
雛人形は昔から存在し、2種類の由来があるようです。
1つ目の由来は昔、草やわらで作ったひとがた(人形)で体を撫でて、体についてしまったけがれをひとがたに移し、それを川に流すことが厄払いとされていたというものです。
そのひとがたが、のちに豪華な雛人形へと変化を遂げたようです。
2つ目の由来は、貴族階級の女の子たちが行っていたおままごと遊び「ひいな遊び」が、ひな人形のもとになっているというものです。
ひいなとは、小さくてかわいらしいものという意味があったり、大きいものを小さくするといった意味もあったので、ひとがた(人形)という言葉とも重なっていったようなのです。
そして厄払いの行事は、流し雛という風習になって、今も地方によっては残っています。
雛人形にはしっかりと由来があるのですよ。
ひな祭りでお雛様を飾る理由は?
雛人形とは、女の子の身代わりになってくれる存在なので、ひな祭りでお雛様を飾ると、その家の女の子の幸せが守られる、という理由があります。
雛人形が、病気や災厄を身代わりになって引き受けてくれて、その家の女の子のことを守ってくれるからです。
だからタイミングとしては、節分の豆まきで厄を払ったあとに飾るのがベストだそう。
今までの厄を払った状態で、雛人形に身を守ってもらえれば、その女の子はずっと幸せに過ごせるからです。
雛人形をかざる時期は、「立春(節分の翌日、2月4日)から、2月中旬までを目途にする」ということを意識してくださいね。
雛人形の色の意味は?
雛人形の色自体には、意味はないという考え方が多いようです。
でも昔から人気の配色というのは決まっていました。
まずは、同じ色による配色です。
ピンクの濃淡などが一般的でしょう。
そして次は、対照の色による配色です。
青系と橙色系などの組み合わせが、よいとされています。
あとは、似ている色による配色です。
橙色、黄色、薄緑色などといった、同系色でまとめる方法もあります。
とにかく自分の娘と同じくらいに、愛情をそそいでかわいがらなければいけない人形なので、
自分の好みを反映させることはもちろん、配色までしっかりと見極めてから、購入してみてくださいね。
専門店に行けば、プロに相談することも可能なので、自分の好みや周りのインテリアのことも含めて、専門家の意見を聞いてみることもいいと思いますよ。
雛人形の歴史って?
雛人形が始まったのは、なんと縄文時代と言われています。
縄文時代といえば、土偶。
そう、雛人形の歴史をさかのぼると、もとは土偶だったという説が存在するのです。
縄文時代の土偶が、古墳時代の埴輪に発展していったのは、中学校の歴史の授業で習いましたが、それがずっとずっと進化していって、現代の雛人形になったそうです。
土偶も埴輪も、信仰の対象物として使われました。
それが平安時代になると、人形(ひとかた)を使うようになり、そのあとの時代は天児(あまがつ)這子(ほうこ)を使うようになりました。
そして正式なひな祭りが存在しはじめたのは、室町時代です。
このときは白酒や餅を食べる楽しい行事とされていました。
そのあと江戸時代になり、ひな祭りが盛んになると、女の子が美しく着飾って遊ぶ日という、現在に通ずるお祭りになったそうです。
まとめ
雛人形にはとてもしっかりとした意味が存在し、由来もちゃんと伝わってきていることがわかりました。
またひな祭りの歴史はとても長く、日本人がずっとずっと大切にしてきた伝統行事であるということも、知ることができました。
自分のお母さんもおばあちゃんも、そのまたお母さんもおばあちゃんもずっと親しんできたひな祭り。
女の子がいる家庭であれば、この伝統をしっかりと受け継ぐべきだと思います。
そしてひな祭りというとても重要ですばらしい行事を、これからの未来にもきちんと残していきたいですね。